劇場版ワンピース
「ONE PIECE FILM RED」の公開やようやくワノ国編完結に伴ってようやく数年前あたりから止まっていた ワンピース本編に追いつき、ワンピース熱も戻ってきたこのころ。
「ワンピースの映画といえば?」と聞かれると、原作者 尾田栄一郎先生が監修し数年に一度スパンに なった代わりにクオリティーが格段に上がった「STRONG WORLD」以降の作品がよく話題に挙げられるが 「それ以前はどうだったのか?」と聞かれると意外に見たこともなかった筆者はこの度、ワンピース全作品 を見て思い感じたことを雑多に描くだけの備忘録
『ONE PIECE』(2000)
 記念すべき一作目
 サンジが加入する前の四人しかいなかった、ゾロがまだなんかノリが軽かった頃。
 一作目だけあって手堅く王道的な造りで幼いころに仲違いしたおでん屋の店主と海賊の話から、ゾロとルフィの 格好いいアクション。このころは覇気も四皇も海軍本部もなかった頃。
 そう思うとだいぶ今って遠くに来てしまったんだなという気持ちになる作品
『ONE PIECE ねじまき島の冒険』(2001)
 時系列として大体グランドライン突入当たり、東の海の五人しかいなかった頃。
 全体的に雰囲気が懐かしかった印象。
「見とけよ、このウソップ様の最高にかっちょ悪い姿をな!」といざという時に男を見せるウソップの活躍がとても印象的でしたね
 アクションシーンも多くて見やすい作品でしたが...
 2001年の作品でありつつも、今も名をはせている大物声優が何人もいたのがビックリした
 今回の敵であるトランプ海賊団船長は現在(執筆当時2022年)戦っている真っ最中のカイドウ  役の「玄田哲章さん」をはじめ、青野武さん、田中秀幸さん、林原めぐみさんと言った豪華な顔ぶれ
 田中さんは「ドフラミンゴ」林原さんは「レベッカ」と今もワンピースに出演される方がこんな昔から  いたというワンピースの歴史の長さを痛感させられる作品でした
『ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国』(2002)
 チョッパー加入後の作品ですが、ビビとカルーはなぜかいない
 ビビが離脱するかどうかまだわからない時期だったはずですが、後の「エピソードオブアラバスタ」までビビが劇場版に出演しなかった理由は何だったのか
 チョッパーが王冠島に住むただ一人の人間モバンビーと出会ったことで、海賊に親を殺された心の傷を負ったモバンビーと海に出たばかりでまだまだ精神的にも未熟だったチョッパーがお互いに成長する50分で纏まっていていい作品でした。
『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』(2003)
 ロビン加入後、ストーリーの最後でルフィが1億ベリーの賞金首になっていたことからアラバスタを出て  空島編が始まる前の話
 ここから90分尺になってストーリーや映画オリキャラの話をじっくりやるようになっていきました。
 今回のボスのガスパーデは「非道な海軍であるモーガン大佐」「自分の策に絶対の自身を持つキャプテンクロ」 「力や武力に固執する首領クリーク」などを合わせたようなキャラ付けで、尾田先生もおそらく後々、ビッグマム海賊団の長男の能力にすると思ってなかったろう「アメアメの実」の能力者で 流動する体により物理攻撃が通用しない「クロコダイル」の要素も持っていた映画ボスとして中々の迫力でした
ただ、飴が小麦粉で固まるって実際調べてもはっきりと出てこなかったのですが、詳しい海のコックいたら教えてほしいです
今回オリキャラの賞金稼ぎシュライヤは基本超人バトル漫画の作品でカンフー映画のような環境利用した戦い方や ルフィ達でも利用する狡猾さに加えて、妹を失った過去からガスパーデに復讐を果たそうとするバッグヤードなど キャラもたってて格好良かったですね、ラストで妹と再会できてよかった。
 内容的にも東の海編の細かな描写がちらほらと散りばめられ、ワンピースらしさを感じるとても面白い作品でした
『ONE PIECE 呪われた聖剣』(2004)
今回はゾロが主役の映画。全体的なノリと印象として「五右衛門が主役のルパン映画」
 これでルフィと映画ヒロインに接点でもあったら完璧だった
 そして今作について一番言いたいのが、ゾロと仲が悪いはずのサンジがやたらとゾロを立てる 発言をしていたり、「クソ剣士」「クソマリモ」と呼んでた筈がずっと「ゾロ」呼びだったこと 明確にこの二人の仲が悪くなったというか張り合うようになったのが「リトルガーデン編」以降 であったので凄く違和感の塊でした。
 加えて、ゾロがルフィとの約束を違えてまで麦わらの一味と敵対することになんの抵抗もないはずがないという 正直見ていて違和感をずっと感じていました。
 アクション面においては非常によく動き、あまり斬撃シーンで人が切断されるシーンの少ない作品で 明確に人が切られたりするシーンがあったりと良いところもあっただけに、「これワンピースじゃなくて ルパンだわ」っていうノリで見ていました
『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005)
 全体的なノリが映画クレヨンしんちゃん
 ちょび髭のおっさんや家族ぐるみの海賊などノリがなんか「2000年代の嵐を呼ぶ頃のクレヨンしんちゃん」 映画を思い出すテイストでしたと思ったら実際に「オトナ帝国」を手掛けられた監督でどことなく納得
   そして作品の感想ですが「お宝をめぐってゲームにチャレンジしていく緩いノリだなと思っていたらとん でもないトラウマ作品」。徐々に明かされていく島の秘密と同時に、仲違いしていく麦わらの一味の生々しさ 一人一人消えていく姿は見てて辛い物がありました。
  仲間を失ったルフィとオマツリ男爵の孤独な戦いはワンピースらしからぬダークな雰囲気でした
『ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵』(2006)
 ギア2が断片的に先行登場
チョッパーの声が当時大谷さんの体調不良によって代役
 お宝探しを主軸に、オマツリ男爵の後だと思うとだいぶギャグに振り切ったストーリーでひたすらナミが一味の男衆を威圧する 圧の強さと、小気味のいいテンポの会話。映画ボスのラチェットも「世界征服」を大々的に野望を掲げつつも どこか憎めないマザコンで、最後も普通に生きててルフィにほとんどあっさり倒された後でも諦めていないつもりの男
 感動とか、ワンピースらしいストーリーを求めると拍子抜けしてしまいますが面白い作品でした
『ONE PIECE エピソード オブ アラバスタ 砂漠の王女と海賊たち』(2007)
アラバスタ編再編集、ビビがやっとスクリーンで活躍している作品
アラバスタ編の長大な話のために89分の長尺でおさめるためにスモやんやMr.3、ツメゲリ部隊の出番が全カットされたり、戦闘シーンがザックリ切られたりしていましたが それでもアラバスタ編の魅力を収めようという気概を感じました。
クロコダイル自体はワンピースボスキャラの中でも特に好きなキャラなので、原作での今後の活躍やビビもまた原作で今後また 重要な出番もありそうだなと言うことに思いをはせながら見てました
『ONE PIECE THE MOVIE エピソード オブ チョッパー 冬に咲く、奇跡の桜』(2008)  原作者監修前作品の最終作
 ドラム王国編の再編集ですがビビとカルーがおらず、代わりにロビンとフランキーが加入済。 その他、サニー号へ乗り換え済でギア2習得しているなどifストーリー仕立て
 率直な感想ですが「アラバスタ編ほど長くはないし普通に原作かアニメのドラム王国編見た方がいい」
 ドラム王国編は作中屈指の名セリフ「人はいつ死ぬと思う?」など名言、名シーンの宝庫でありますが  いいところも全部原作に乗ってるものなのでわざわざifにしてまでやった意味があったのかと
   ビビが存在してないことでセリフをロビンに差し替えたことによる強引さ、なんか作画が荒っぽいなど言いたいことも多い
 真新しい要素としてオリジナルキャラクターワポルの兄貴、ムッシュールという謎のキャラクターもギア2のルフィに瞬殺される程度の強さで、 気が付いたらいつの間にかワポルに吸収されていた
 ドラム王国編題材なのでつまらなくはないですがやはり元のドラム王国編見た方がいいという作品
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